BT5、神様はいないのかと思えてきた朝
「今回、ダメだったみたい。心の目でも線が見えない…」
「えっっ、検査したの⁈」、
「うん。」
シーン。
いつもの朝の空気が、これで一気に重くなる。何度経験しても、やだね、この瞬間。
「検査が早すぎたってことないの?」
「過去2回とも、この日には、うっすら線が見えてたから、ダメと思う。」
「そっか。」
シーーン。
今回は3度目の移植。移植のたびに、だんだん胚盤胞のグレードが下がっているから、着床率も下がっていくのは、頭ではわかってた。なのに、真っ白な検査薬を見ると、やっぱりへこむ。
電車のなかで、指先はフライングで陰性だった人が後日、陽性に変わる記事なんかをなんとなく探すけど、頭は全然そうは思ってなくて、気持ちがどんどん沈んでいく。
もっと何度も採卵、移植を繰り返して頑張ってる人をブログで見ると、私なんて、まだまだ甘い、がんばんなきゃって思うけど、でも、悲しくなる気持ちは止まらない。
これ書いている間にも、若い夫婦がふたりで協力しながら、ベビーカーを電車から降ろしてく姿が目に留まる。こんな時に限って2組も。泣きたくなる。
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