まだ産みたくなかったあなたへ
あなたは私を覚えてないと思うけど、先日早朝にクリニックの待合室で鉢合わせた、すっぴんのアラフォー女子が私です。あなたは30代くらいよね。お化粧はしてたけど、怒ったような、とっても不機嫌そうな表情だった。彼と一緒に来ていたから、最初は、てっきりあなたも採卵に来たのかと思っちゃった。あなたの彼は気が急いている様子で、「初診です、お願いします!」って受付に駆け寄った。受付の女性が「まだ診察時間前なので、後程お越しください」って言っても、「アフターピルが欲しいだけなんです」って食い下がってたね。その言葉を聞いた瞬間、正直言って、嫌な気持ちになっちゃった。だって、私は祈るような気持ちで採卵に来たところだったの。良い卵子が採れて、うまく受精しますようにって願って。あなたはその真逆でしょ。「ヤバい、避妊失敗した。受精しないように。」って慌てて早朝のクリニックに駆け込んだんだよね。わかるよ、彼、焦ってたんだと思う。一刻も早くその事実を消し去りたかったんだろうと想像できる。でもさ、そういうの、なんだか受け入れ難かった。煩わしいお説教に聞こえるかもしれないけど、あのクリニックに通う大多数の人は、みんな真剣に治療してる。1ヵ月に1度しかないチャンスに向けて、日々、体調に気を配って、時間を割いて通院して、お金もかけて、必死で治療しているんだよ。だから、あなたは自然に妊娠する可能性のあるその身体を、もっともっと大事にした方がいい。若いうちは、なかなか気づけないかもしれないけど、いつまでもある可能性じゃないんだよ。あなたが、あの後、クリニックを出て、待合室にいた私のこと、治療のことを想像して、そういうことを考えてくれていたらいいな、と思います。
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祝 100記事達成、採卵終了!
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晴れた日曜、腫れた卵巣、明日は採卵
数日前から、歩くと、お腹にズキーンズキーンと響く鈍痛が。。先生は、「そうでしょ、そうでしょ、結構、卵できてて、卵巣腫れてるもん。」って、いたく満足げな表情。そのうえ、「どうする?今周期、移植もやっちゃう?」ってノリノリ。えーーっ、子宮の調子が悪いから、移植は来周期にしようって言ってませんでした(;'∀')?!
実は、前回、採卵当日から数日間、ものすごい痛みで歩くのもやっと、っていう感じだったので、採卵に対してすごい恐怖心があります。あの体調で移植ができるとは思えない。だから、今周期の移植は丁重にお断り。先生は、「前回のロング法に対して、今回のアンタゴニストは採卵後の痛みは少ないはず、でも、ある程度の覚悟はしておいてね」、とニッコリ。おぉ、怖っ。。
前日の今日は気持ちの良い快晴でしたが、明日の採卵に向けておとなしくしています。明日からの激痛を覚悟して、OS-1を山ほど買ってきました。仕事も休みを取りました。足のマニキュアも落としました。22時から絶食し、明日は朝からクリニックへ向かいます。くしくも今日は、5月に流産してしまった子の出産予定日。明日、再び、卵子として舞い戻ってくるんだと信じて、痛みに耐えようと思います。
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本当ならクリスマスの頃には…
まったく意味がない。考えても仕方ない。それでも12月に入ってから、たびたび思い出している、流産してしまった子の出産予定日。お腹の大きなお母さんを目にしたとき、公園でヨチヨチ歩きの幼い子が横切ったとき、テレビで芸能人の出産ニュースが流れたとき、電車の車内で赤ちゃんの泣き声がやまない時。思い出すきっかけは、そこいらじゅうにある。あぁ、流産さえしていなければ今頃、、って。まるで違った毎日を暮らしていたであろう自分を想像する。家族が、親戚が、友達が、きっとそろそろだという高揚感に包まれていたんだろうと想像する。流産直後、たくさんの人のブログを読み漁った。その時は、「流産した子の出産予定日を迎える頃には、次の子がお腹にいました」、「半年後にはまた妊娠していました。」そんな記事に勇気づけられた。だけど、実際はそんな風にいかなかった。
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超絶不器用な私が自己注射を選べたワケ
2月に初めて採卵周期を経験したときは、「絶対無理です!」と先生の自己注射の薦めを断って、雨の日も雪の日も土曜も日曜もクリニックに通い続けました。不器用なうえに、ビビリで針が刺さっていく瞬間さえ見ていられないもので、、。その時はロング法だったから、2週間くらい。正直、結構しんどかった。通院そのものよりも、毎日きっかり定時に仕事を上がり続けることが辛かった。気のせいかもしれないんだけど、忙しいときの、「えっ、帰るの?」みたいな同僚の目が、、。
でも、2度目の採卵にあたる今回は自己注射を選べました。なぜなら、ひとのブログを読んで、夫に打ってもらうという手段があることを知ったから。私の不器用さを十二分に知っている夫が反対するはずもなく、講習からダンナとふたりで行きました。注射器のセットの仕方から全部、ダンナが覚えます。私、隣で見てるだけ。
看護師さん:「ご主人、器用だわー。すごい器用。お仕事は薬剤師さん?」
ダンナ:「ちがいます。」
看護師さん:「あら、違うの。落ち着いてるし、すごいわー。上手。」
看護師さん:「あ、奥さん、」
おぉぉ、ようやく呼ばれた、私の出番がきた!!
看護師さん:「奥さん、奥さんはね、肉もってください。」
肉ーーー、肉って、、、。
ジブン:「…はい。」
たっぷりある脂肪を挟んで持ち上げた。
今は、毎日毎朝、これが夫婦の儀式です。
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42歳の誕生日、それは採卵を決めた日だった
いつもと違って夫同伴だったせいか、クリニックが比較的空いている時間だったせいか、先生は時間をとって、ゆっくり話を聞いてくれた。それから、採卵は2月にしたきりで、それからずっと移植ばかり続けてきたから、卵巣はお休みしていた状態、だから、子宮の調子が悪くても、同じく卵巣の調子が悪いと考えることはないですよ、と教えてくれた。逆に1周休むと、年末年始を挟んでベストなタイミングで採卵するのが難しくなるかもしれないよと現実的な助言も。先生は、いつも会っている私より、夫の目を見て話してた。この人を納得させる必要があると思ったのかな。それ正解だわ、笑。男の人って、どうも理論立てて消化していかないと納得してくれないことが多いように思う。だから、男同士で、直接話してもらったほうが、私のフィルター通さずに先生の考えがダイレクトに伝わってありがたい。私はどうも感情、感覚優先で話すところがあって。で、おかげさまで、夫婦ともにようやく採卵する決心がつきました。42歳の幕開けはクリニックから、笑。心から願う、良い歳になりますように。。
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婦長さんの母のような温かさがありがたい
いろいろ迷って、考えて、検索して。でも、最後はやっぱり先生にもう一度、相談してみようと決めました。ピルのおかげか、漢方薬のおかげか、不正出血が止まって、気持ちが少し上向き始めた先週のことです。
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